8月に読んだ本 ― 2017年09月01日 11:13
8月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1805
ナイス数:34
異邦人(いりびと)の感想
「画家と画廊と美術館」の世界を垣間見れた気がしました 後半、菜穂の強さの理由ともいえる衝撃の事実が明らかになるけれども、ストーリーは、全体にあっさりした印象。ただ、絵を前にした菜穂の描写が素敵で、そんな絵に出会ってみたいと感じました。白根樹の絵画、原田マハさんの頭の中にはあるんですよね。見てみたいです。 そして『京都』。やはり、異世界です。
読了日:08月05日 著者:原田 マハ
一〇〇万回言っても、言い足りないけど: ジャーナリスト竹田圭吾を見送っての感想
大好きなコメンテーターでした。その視点から切り込みますか! って気づかされることもあれば、時にユニークなコメント。そのギャップが魅力的でした。 奥様が竹田さんのことを何度か「大きな体」と表現されています。色々な意味で、本当に大きな存在だったのでしょう。ご夫婦の絆の強さと深さを思うと、その存在を失ってしまうことの、寂しさと悲しみの深さを感じ、やはり涙してしまいます。けれども、この本は「ある愛の記録」なのだと思います。とても温かい気持ちになりました。
読了日:08月10日 著者:竹田 裕子
一日 夢の柵の感想
年配の男性の日々を描いた短編集。 何気ない夫婦のやりとり、病院の待合室での様子など、よくある生活の断片の中に、時々見え隠れする非日常。 そんな、黒井千次さんの描く、「ほんの少しずれたところに存在しそうな世界」が好きです。読んでいるうちにほんの少しずれた不思議な世界へ、時々はじかれていく。はじかれることが中毒になります。 「浅いつきあい」は絶品。非日常はないけれど、思わず苦笑い。
読了日:08月13日 著者:黒井 千次
幼な子われらに生まれ (幻冬舎文庫)の感想
離婚して子供との別れ、子供を連れての再婚等々、今やそんなに珍しいことではないけれど、「あそこの家そうなんだよね」って気軽に言うほど、簡単なことではなく、それぞれの家庭で本当に様々な葛藤を抱えているんでしょうね。 逃げたくなる主人公の気持ちも、新しい家族の形を受け入れられない薫の気持ちもよくわかる、わかってしまうだけに、なかなか光が見えずに、どうにもならない悲しさ、つらさがキツかった。つぎはぎだらけで、ごつごつした岩の塊のような家族だけれども、いつの日か柔らかい塊になってくれたらと思う。
読了日:08月19日 著者:重松 清
([み]2-1)しあわせのパン (ポプラ文庫)の感想
北海道のパンカフェ『マーニ』にゆったりと流れる時間と、パンと料理と珈琲の香り。『マーニ』はそこに訪れる人々に前に進む勇気を与えてくれる素敵な空間。 オーナーは、深い心の傷をかかえている(らしい)りささんと、りささんを温かく包み込むように見守る水縞くんという「夫婦」。「カラマツのように君を愛す」の章での水縞くんの日記がカナシイ。でも、りささんが水縞君の方をむいてくれてよかったと心から思います。 「心を込める」とはどういうことかを教わった気がします。
読了日:08月23日 著者:三島 有紀子
傀儡の感想
鎌倉時代の傀儡師叉香の生き様、そして、中国大陸から渡ってきた沙依拉夢の宗教(仏教)への迷いを通して、宗教とは何かを問いかける哲学書のような気がしました。どうしようもない恨みと憎しみの連鎖を描きながら、救いとは、光とは何なのかを模索します。『交わりによって生まれる子は、幻ではない。空ではない。命の光を宿している。その光があるからこそ、人は真理の光と通じることができる、蜃気楼に包まれたこの世から脱する光を、自己のうちに見つけることができる(p389)』とは言え、ラストの傀儡女叉香といぬとのやり取りは未消化。
読了日:08月31日 著者:坂東 眞砂子
読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1805
ナイス数:34
異邦人(いりびと)の感想「画家と画廊と美術館」の世界を垣間見れた気がしました 後半、菜穂の強さの理由ともいえる衝撃の事実が明らかになるけれども、ストーリーは、全体にあっさりした印象。ただ、絵を前にした菜穂の描写が素敵で、そんな絵に出会ってみたいと感じました。白根樹の絵画、原田マハさんの頭の中にはあるんですよね。見てみたいです。 そして『京都』。やはり、異世界です。
読了日:08月05日 著者:原田 マハ
一〇〇万回言っても、言い足りないけど: ジャーナリスト竹田圭吾を見送っての感想大好きなコメンテーターでした。その視点から切り込みますか! って気づかされることもあれば、時にユニークなコメント。そのギャップが魅力的でした。 奥様が竹田さんのことを何度か「大きな体」と表現されています。色々な意味で、本当に大きな存在だったのでしょう。ご夫婦の絆の強さと深さを思うと、その存在を失ってしまうことの、寂しさと悲しみの深さを感じ、やはり涙してしまいます。けれども、この本は「ある愛の記録」なのだと思います。とても温かい気持ちになりました。
読了日:08月10日 著者:竹田 裕子
一日 夢の柵の感想年配の男性の日々を描いた短編集。 何気ない夫婦のやりとり、病院の待合室での様子など、よくある生活の断片の中に、時々見え隠れする非日常。 そんな、黒井千次さんの描く、「ほんの少しずれたところに存在しそうな世界」が好きです。読んでいるうちにほんの少しずれた不思議な世界へ、時々はじかれていく。はじかれることが中毒になります。 「浅いつきあい」は絶品。非日常はないけれど、思わず苦笑い。
読了日:08月13日 著者:黒井 千次
幼な子われらに生まれ (幻冬舎文庫)の感想離婚して子供との別れ、子供を連れての再婚等々、今やそんなに珍しいことではないけれど、「あそこの家そうなんだよね」って気軽に言うほど、簡単なことではなく、それぞれの家庭で本当に様々な葛藤を抱えているんでしょうね。 逃げたくなる主人公の気持ちも、新しい家族の形を受け入れられない薫の気持ちもよくわかる、わかってしまうだけに、なかなか光が見えずに、どうにもならない悲しさ、つらさがキツかった。つぎはぎだらけで、ごつごつした岩の塊のような家族だけれども、いつの日か柔らかい塊になってくれたらと思う。
読了日:08月19日 著者:重松 清
([み]2-1)しあわせのパン (ポプラ文庫)の感想北海道のパンカフェ『マーニ』にゆったりと流れる時間と、パンと料理と珈琲の香り。『マーニ』はそこに訪れる人々に前に進む勇気を与えてくれる素敵な空間。 オーナーは、深い心の傷をかかえている(らしい)りささんと、りささんを温かく包み込むように見守る水縞くんという「夫婦」。「カラマツのように君を愛す」の章での水縞くんの日記がカナシイ。でも、りささんが水縞君の方をむいてくれてよかったと心から思います。 「心を込める」とはどういうことかを教わった気がします。
読了日:08月23日 著者:三島 有紀子
傀儡の感想鎌倉時代の傀儡師叉香の生き様、そして、中国大陸から渡ってきた沙依拉夢の宗教(仏教)への迷いを通して、宗教とは何かを問いかける哲学書のような気がしました。どうしようもない恨みと憎しみの連鎖を描きながら、救いとは、光とは何なのかを模索します。『交わりによって生まれる子は、幻ではない。空ではない。命の光を宿している。その光があるからこそ、人は真理の光と通じることができる、蜃気楼に包まれたこの世から脱する光を、自己のうちに見つけることができる(p389)』とは言え、ラストの傀儡女叉香といぬとのやり取りは未消化。
読了日:08月31日 著者:坂東 眞砂子
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